MikuMikuMoving Beta Ver0.4.0.0リリース
遂にベータ版となりましたので、このブログでも紹介しておきます。
既にご周知の方もいらっしゃるでしょうが、MMD開発終了後から開発され続けてきた互換ソフトの一つです。
配布サイトや詳しい説明などはこちらのサイトで。
MikuMikuMoving開発ページ
https://sites.google.com/site/moggproject/mmm
サイト内の説明、付属のReadme.txt、そしてリファレンスマニュアルなどはご一読してください。
MMD後継とはいうものの、MMDの基本機能が全て備わってる訳でもなく、また独自機能やMMDの時点で要望があったものを取り込まれてるなどしていますので、完全なる後継・互換ソフトではありません。
また機能が豊富ですので、もしかしたら初心者の方が使うには(まだベータという事もあり)少し敷居が高いかもしれません。
どちらかというと、性格上「MMD Advance」的なソフトに仕上がりつつあります。
あえて「後継」「互換」などというのを出来るだけ避けつつ「妹」としているのはその辺りの意識の表れかもしれませんね。
基本、PMD・PMXモデルフォーマット、VMD・VPDフォーマット、vsq読込み、Wav/mp3音声読込み、AVI・静止画背景読込みなどのMMDで使われているものには互換がありますが、当然ながら内部処理は独自仕様です。
プロジェクトファイルやモーションファイル(mvd)・ポーズファイル(vpd拡張)など従来の出力系統とは別に独自フォーマットでのファイル化の機能もあったりします。
理由としては
・モーションレイヤー機能の採用(PMDEditorで改造せずともMMM内部で多段化が可能になった)
・カメラモーションもレイヤー化
・ポーズに表情(モーフ)も含む事が出来る(MMDで読み込んでもモーフは捨てられます)
・プロジェクトファイルは完全独自で、pmmとの互換は無い
など、MMDに無い機能の拡張をするためには必要な措置であり、特にプロジェクトファイルのpmmフォーマットは解説されていませんしMMMの仕様に反映させるにはかなり難しい状態となっていますので、MMDのファイル全てをMMMに移植するという事は出来ません。
この辺りはMMDはMMDで、更に拡張した使い方をする場合にはMMMを使うといった使い分けが必要となるでしょう。
(MMDが配布停止・公開停止になった訳ではないので)
そういった事もあり、「MMDで出来るのにMMMでは出来ないの?」というお話はちょっと違う事ではあります。
あくまでも別ソフトであり、姉妹ソフトに過ぎません。
似たような系統ではありますが、また別の便利なソフトが出来つつあるという所でしょうか。
さて、ベータ版ではありますので正式運用ではなく、まだ不具合やら未実装の機能などが多くあります。
特によく質問・要望などで来るのがMikuMikuEffect関連のスクリプトが使えるかどうかという部分です。
MMMのエフェクトも独自実装です。ある程度の互換をとろうと開発者のMoggさんは頑張っておられますが、どうしてもMMMの機能に合わせようとするとMMDとの仕様の違いの部分で運用が難しくなる部分があります。
・最大3照明がデフォルトで使用可能(加算合成照明)
この部分が大きく影響し、特にMMDでモデルにアタッチする用途で使うシェーダー系のエフェクトは現時点ではMMMで適用できません。
現在では一部のポストプロセス系(画面全体に掛かるようなエフェクト。Diffutionなど)とパーティクル(炎や煙)のエフェクトが使えるに過ぎません。
この辺りはモデル情報・照明情報をスクリプト側に渡す為の引数の仕様決定やらドキュメント作成を行い、その後、エフェクト作者の方々が対応できるスクリプトを書き換えて発表するのを待つしかありません。
ですので、MMEエフェクトに関してはまだ半実装ではあります。
(樋口氏と舞力介入Pの仕事を一人でやってるようなもんですので、大人しく待ちましょう)
ですが、実装が安定すれば、場合によってはMMD+MMEよりも表現の幅が広がるエフェクトも作れるようになるかもしれません。
(MMEは性質上、MMDの情報を半ば強引に引っ張り出して加工している状態ですので、MMMの場合は最初から情報を渡す窓口を開いているという事です)
さて、最後ですが、物理演算機能もMMDとは変わっています。
MMDでのBullet Physics Engineのバージョンは2.75ですが、MMMでは2.78の最新版を使用しています。
丁度、Ver2.76辺りからジョイント挙動の変更がエンジン側にあり、剛体同士が互いにめり込んだ場合、従来では反発が働いて押し出そうとする力が加わっていたのですが、最新版ではそれが無くなってます。
つまり、そうなる事で剛体が最初からめり込むように設定されても(スカートなど)プルプル震える事は無くなりましたが、反面、一度足剛体にスカート剛体がめり込んでしまうと、元に戻らなくなるという挙動になっています。
これはかなり一長一短で、どちらが良いかは判断つきませんが、物理的な挙動に関して言えば最新版の挙動の方が正しい動きともいえます。
スカートの足抜け問題は、スカート剛体の厚さを増やすことでひとまず避けられるようです。
また逆に胸剛体などは不動状態であれば基本的にぷるぷる震える事は無くなります。
この辺りの互換もMMDとMMMでは完全ではなく、場合によっては再調整が必要となる所もあるかもしれません。
また、物理挙動に関しては、かなり再調整を繰り返していますので、完全実装という訳ではなく、その一歩手前のような感じでしょうか。
それでもかなりMMDの挙動に近づけるように調整はしてもらっている状態のようです。
さて、ベータ版ですのでまだまだ不具合などもあります。
不具合の報告は上記配布ページにある開発者であるMoggさんへのメールをするのが一番良いでしょう。
報告で必要な情報は
・エラーで落ちた場合は、エラーログが自動的にMikuMikuMoving.exeと同じフォルダに生成されるので、分かりやすいようにリネームした後にメールに添付、もしくはメモ帳で開いて内容をコピペしておく
(エラーログには使用しているCPU・GPU・OS・メモリ容量などが記載されます)
・どのようなタイミングで落ちたのか。何をしたら落ちたのかを明確に
・エラーが出ない不具合の場合は、再現化か・再現不可なのか。また何をしようとしての不具合なのかを明確に
・同時に起動しているソフトウェアなど
・可能であればスクリーンショットを撮って添付する
などがあれば原因特定しやすくなり、開発者が対応出来るかもしれません。
また、必要なランタイムなどが入ってるかどうか確かめてみましょう。
(基本的にPMDEditorがちゃんと動いていればMMMも動くと思われます)
とまぁ、長々となりましたが、今後の展開にも期待しつつ…。
余談にはなりますが、Moggさんが作られているKinect用ライブラリやKinectモーションデータの調整ツールである「VMD Reduction Tool」、そして表情やリップを一括して管理・作成できる「FaceandLips」もかなりお勧めなツールです。
かなりこれらのツールに助けられてますし、時間節約にもなりました。
もちろん、フリーウェアです。
ありがたや…
既にご周知の方もいらっしゃるでしょうが、MMD開発終了後から開発され続けてきた互換ソフトの一つです。
配布サイトや詳しい説明などはこちらのサイトで。
MikuMikuMoving開発ページ
https://sites.google.com/site/moggproject/mmm
サイト内の説明、付属のReadme.txt、そしてリファレンスマニュアルなどはご一読してください。
MMD後継とはいうものの、MMDの基本機能が全て備わってる訳でもなく、また独自機能やMMDの時点で要望があったものを取り込まれてるなどしていますので、完全なる後継・互換ソフトではありません。
また機能が豊富ですので、もしかしたら初心者の方が使うには(まだベータという事もあり)少し敷居が高いかもしれません。
どちらかというと、性格上「MMD Advance」的なソフトに仕上がりつつあります。
あえて「後継」「互換」などというのを出来るだけ避けつつ「妹」としているのはその辺りの意識の表れかもしれませんね。
基本、PMD・PMXモデルフォーマット、VMD・VPDフォーマット、vsq読込み、Wav/mp3音声読込み、AVI・静止画背景読込みなどのMMDで使われているものには互換がありますが、当然ながら内部処理は独自仕様です。
プロジェクトファイルやモーションファイル(mvd)・ポーズファイル(vpd拡張)など従来の出力系統とは別に独自フォーマットでのファイル化の機能もあったりします。
理由としては
・モーションレイヤー機能の採用(PMDEditorで改造せずともMMM内部で多段化が可能になった)
・カメラモーションもレイヤー化
・ポーズに表情(モーフ)も含む事が出来る(MMDで読み込んでもモーフは捨てられます)
・プロジェクトファイルは完全独自で、pmmとの互換は無い
など、MMDに無い機能の拡張をするためには必要な措置であり、特にプロジェクトファイルのpmmフォーマットは解説されていませんしMMMの仕様に反映させるにはかなり難しい状態となっていますので、MMDのファイル全てをMMMに移植するという事は出来ません。
この辺りはMMDはMMDで、更に拡張した使い方をする場合にはMMMを使うといった使い分けが必要となるでしょう。
(MMDが配布停止・公開停止になった訳ではないので)
そういった事もあり、「MMDで出来るのにMMMでは出来ないの?」というお話はちょっと違う事ではあります。
あくまでも別ソフトであり、姉妹ソフトに過ぎません。
似たような系統ではありますが、また別の便利なソフトが出来つつあるという所でしょうか。
さて、ベータ版ではありますので正式運用ではなく、まだ不具合やら未実装の機能などが多くあります。
特によく質問・要望などで来るのがMikuMikuEffect関連のスクリプトが使えるかどうかという部分です。
MMMのエフェクトも独自実装です。ある程度の互換をとろうと開発者のMoggさんは頑張っておられますが、どうしてもMMMの機能に合わせようとするとMMDとの仕様の違いの部分で運用が難しくなる部分があります。
・最大3照明がデフォルトで使用可能(加算合成照明)
この部分が大きく影響し、特にMMDでモデルにアタッチする用途で使うシェーダー系のエフェクトは現時点ではMMMで適用できません。
現在では一部のポストプロセス系(画面全体に掛かるようなエフェクト。Diffutionなど)とパーティクル(炎や煙)のエフェクトが使えるに過ぎません。
この辺りはモデル情報・照明情報をスクリプト側に渡す為の引数の仕様決定やらドキュメント作成を行い、その後、エフェクト作者の方々が対応できるスクリプトを書き換えて発表するのを待つしかありません。
ですので、MMEエフェクトに関してはまだ半実装ではあります。
(樋口氏と舞力介入Pの仕事を一人でやってるようなもんですので、大人しく待ちましょう)
ですが、実装が安定すれば、場合によってはMMD+MMEよりも表現の幅が広がるエフェクトも作れるようになるかもしれません。
(MMEは性質上、MMDの情報を半ば強引に引っ張り出して加工している状態ですので、MMMの場合は最初から情報を渡す窓口を開いているという事です)
さて、最後ですが、物理演算機能もMMDとは変わっています。
MMDでのBullet Physics Engineのバージョンは2.75ですが、MMMでは2.78の最新版を使用しています。
丁度、Ver2.76辺りからジョイント挙動の変更がエンジン側にあり、剛体同士が互いにめり込んだ場合、従来では反発が働いて押し出そうとする力が加わっていたのですが、最新版ではそれが無くなってます。
つまり、そうなる事で剛体が最初からめり込むように設定されても(スカートなど)プルプル震える事は無くなりましたが、反面、一度足剛体にスカート剛体がめり込んでしまうと、元に戻らなくなるという挙動になっています。
これはかなり一長一短で、どちらが良いかは判断つきませんが、物理的な挙動に関して言えば最新版の挙動の方が正しい動きともいえます。
スカートの足抜け問題は、スカート剛体の厚さを増やすことでひとまず避けられるようです。
また逆に胸剛体などは不動状態であれば基本的にぷるぷる震える事は無くなります。
この辺りの互換もMMDとMMMでは完全ではなく、場合によっては再調整が必要となる所もあるかもしれません。
また、物理挙動に関しては、かなり再調整を繰り返していますので、完全実装という訳ではなく、その一歩手前のような感じでしょうか。
それでもかなりMMDの挙動に近づけるように調整はしてもらっている状態のようです。
さて、ベータ版ですのでまだまだ不具合などもあります。
不具合の報告は上記配布ページにある開発者であるMoggさんへのメールをするのが一番良いでしょう。
報告で必要な情報は
・エラーで落ちた場合は、エラーログが自動的にMikuMikuMoving.exeと同じフォルダに生成されるので、分かりやすいようにリネームした後にメールに添付、もしくはメモ帳で開いて内容をコピペしておく
(エラーログには使用しているCPU・GPU・OS・メモリ容量などが記載されます)
・どのようなタイミングで落ちたのか。何をしたら落ちたのかを明確に
・エラーが出ない不具合の場合は、再現化か・再現不可なのか。また何をしようとしての不具合なのかを明確に
・同時に起動しているソフトウェアなど
・可能であればスクリーンショットを撮って添付する
などがあれば原因特定しやすくなり、開発者が対応出来るかもしれません。
また、必要なランタイムなどが入ってるかどうか確かめてみましょう。
(基本的にPMDEditorがちゃんと動いていればMMMも動くと思われます)
とまぁ、長々となりましたが、今後の展開にも期待しつつ…。
余談にはなりますが、Moggさんが作られているKinect用ライブラリやKinectモーションデータの調整ツールである「VMD Reduction Tool」、そして表情やリップを一括して管理・作成できる「FaceandLips」もかなりお勧めなツールです。
かなりこれらのツールに助けられてますし、時間節約にもなりました。
もちろん、フリーウェアです。
ありがたや…
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